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BA Jewellery Design: Ms. Nanami Kurata



留学レベル:

学部(BA)

カレッジ:

Central Saint Martins

コース名:

BA Jewellery Design

留学期間:

2020年9月~

現在、CSM(セントラル・セント・マーチンズ)でジュエリーデザインを学ばれているKurata Nanamiさんに留学生活についてお話を伺いました。メイクアップアーティストとして長く働かれていたKurata様のキャリアチェンジのきっかけや留学という大きな決断をどのようにされたのか、またロックダウン中の留学生活についても詳しく教えていただきました。


留学準備について


Q. 英国留学を決心した理由やきっかけを教えてください。

初めてロンドン留学したのは、13年ほど前になります。その時は、メイクアップアーティストとして一人前になりたいという思いでロンドンに留学することを決めました。それ以降、日本とロンドンを行き来し、メイクアップアーティストとして生計を立てていました。昔から、手を動かし、何かをクリエイトするのが好きだったので、6年ほど前から、独学でロストワックスカービングという手法を用いたジュエリーの制作を始めました。その後、自分の中で、ジュエリーブランドを作りたいという気持ちが大きくなり、できれば海外でジュエリーデザインを勉強したいと思い、留学を決断しました。新しいことに挑戦するのは不安が伴いますが、私は、やってみたい気持ちの方が強かったです。


Q. なぜロンドン芸術大学(UAL)を選びましたか?

以前からロンドンと日本を行き来していた経験があったので、自然とイギリスで自分が大学生活をしているイメージが湧きました。また、UALは世界中で知名度のある美術大学であったため、迷いはありませんでした。


ロンドン芸術大学コースについて


Q. Central Saint MartinsのBA Jewellery Designはどんなこと学ぶコースですか?

大学内のワークショップの写真です。みんなマスクを着用し、消毒もしっかりします。

ジュエリーをデザインするために、フィジカル的なアプローチ(技術習得・ワークショップ) と、デザインを生み出すためのリサーチスキルやコンセプト、プレゼンテーションの仕方を勉強します。


Q. 授業や課題内容はどんな様子ですか?

(写真)わかりにくいかも知れませんが、オンラインでジュエリーデザインを勉強している様子です

オンライン授業と対面授業が混ざっています。 一年目は、ベーシックな彫金のテクニックを勉強し、指輪や蝶番、ブローチを作ります。基本的なスキルの勉強後、課題を与えられ、制作にむけてインスピレーションを広げ、リサーチをし、デザインをしていきます。それをもとに素材のリサーチを繰り返し、最終的に作品に仕上げ、その後プレゼンテーション用に作品を撮影します。


具体的な例で言うと、一年目の最後の課題は、V&Aという美術館とコラボレーションをし、美術館の中の美術品からインスピレーションを得て、身につけられるサステイナブルなジュエリーを作るというものでした。

リング、バングル、イヤーカフのデザインは、V&Aにコレクションされている20世紀のモダンチェアからインスピレーションを得ました。「形と機能は、ひとつであるという有機的建築の哲学」をジュエリーで表現しており、全て一枚の金属から作られているため、製作過程で余分な廃棄物が生まれないようにデザインしてあります。


Q. 一週間のスケジュールを教えていただけますか?

大体、週に3回、10:00-17:00頃まで学校に行きます。

残りの2日は、オンライン授業です。丸一日オンラインの時もあれば、2時間や3時間だけの時もあります。

Q. チューターはどんな方たちですか?

現役でジュエリーアーティスト、デザイナーとして活動している人がほとんどです。

またゲストとして、現役で活躍されている外部の方達が授業を教えてくれる機会があります。

Q. クラスメイトはどんな方たちですか?

年齢は、20代前半の学生が80%くらいでしょうか。残りは、20代半ばから20代後半です。国籍は、イギリス、アメリカ、中国、日本、イタリアなど、国際色豊かです。ジュエリーコースは40人のクラスですが、コースによって人数が異なります。


Q. コロナ禍でオンライン授業で授業を受けることも多かったのではと思いますが、オンラインで良かったことがあれば教えていただけますか?

オンラインになって良かったことは、通学時間がないため、自由に使える時間が増えたことです。

お茶を淹れたりなど、リラックスした空間の中で授業に参加ができますし、オンライン授業はレコーディングされていて、再度授業をチェックすることが可能なので、何回も見返せて勉強になります。

カルチュラルスタディーズというアートの歴史を勉強するオンラインクラスが週一であるのですが、2時間の講義となっており学ぶ内容が多いです。授業内ではアカデミックな表現も使われるので、英語が母国語でない私にとってしっかりと理解するためには、緊張感を持って取り組まないといけません。クラス終了後にエッセイの提出なども課題に含まれているので、予習復習は必須です。

また、オンラインだと、インターネットの環境がすごく大切で、通信が悪いと授業参加が出来ないので注意が必要です。


Q. コロナ禍で学校の施設や設備はどのように管理されていますか?


部屋からの風景(ロックダウン中)人通りが少ない。

イギリスでもロックダウンなどがあり、人々も不安がっている様子でしたが、日本に比べ、あまり悩みすぎない国民性もあって(笑)、自分達ができるコロナ対策をしているという感じでしょうか。大学側は、マスクの着用、消毒、学校の中での一方通行の徹底などの対策を取っていました。


ロンドンでの生活について


お部屋でもエクササイズ。

私の大学生活は、2020年のコロナ禍で始まりました。イギリスでは、ロックダウンを経験し、外出も制限されました。私の場合、スタジオを一人で借りていたので、人に会うこともあまりなく、日々、大学のプロジェクトに専念していました。




ロックダウン中から緑を育て始めました。

ある意味で、こういう時期に渡英したことで、より自分と向き合うこともできましたし、勉強に集中することができたと思います。また、ロンドンには10年来の友達が何人かいるので、定期的に連絡を取り合い、近況報告していました。


ロンドン芸術大学に留学をして…


Q. 留学を経験して得たこと、良かったことがあれば教えていただけますか?

日本では見かけないような豊かなアイデアを学生が提案し、作品を作っていることは、近くで見ていて、すごく勉強になります。日本という枠の中だけでなく、世界基準で考えるという思考も身についたと思います。

Q. ロンドン芸術大学に適している人やタイプなどがもし思い浮かべば教えていただけますか?

めげずに前を向いて歩んでいける人ですかね。どんな人でもチャンスはあると思います。私は、向いているかどうかではなく、ただ挑戦したいという気持ちに素直に生きています。


Q. ロンドン芸術大学日本出願事務局(beo)のサポートを受けて良かったことがあればぜひお聞かせください。

親身になって相談に乗ってくださり、私に合うアドバイスを頂けたことは本当に良かったなと思っています。海外の美術大学について私自身無知だったため、サポートチームにUALを卒業された方がいらっしゃったことは、本当に気持ち的にも助かりました。

Q. 今後の展望、ご活動の予定などがあればぜひ教えてください。

自分のジュエリーブランド設立のために努力します。

Q. これからロンドン芸術大学に留学を考えている方へのアドバイスやメッセージをお願いします!

行動できるか、できないか、が大きな分かれ道になると思います。将来や、今後のビジネス展開などを考えても、世界で戦えるスキルや知識を学ぶということは、素敵なことだと私は思います。未来は明るいです。

 

ロンドン芸術大学日本担当官よりメッセージ

キャリアチェンジするのは大きな勇気が必要ですが、強い意志を持って出願準備されてきたKurataさん。学部1年次に作成されたV&AのプロジェクトはそんなKurataさんのジュエリーへの情熱とCSMでの教育が反映された素晴らしい作品ですね。これからもKurataさんのご活躍を楽しみにしています。


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